「人は見た目が9割」だけじゃない!ハロー効果で自分の印象をコントロールする方法
前回、ハロー効果を活用して、社内での自分のブランディングを作るという記事を書きました。
今回は、このハロー効果を使って、初対面の人に対する自分の印象をコントロールする方法をお伝えします。
ハロー効果とは?
その前に復習です。
ハロー効果とは、
「人はある1つの特徴について良い印象を持つと、他の全ても実際以上に高く評価する
ことを言います。
例えば、カフェでたまたま横に座っていた、見た目が派手でギャルっぽいお姉さんが、税理士合格のための参考書で勉強していたら、
「あれ?こんな子が税理士の勉強なんて意外。実際はめちゃめちゃ努力家で将来のことしっかり考えてる人なのかな?」
と、印象が良くなりますよね。
それとは逆に、態度がデカくてサングラスにヒゲ、金のネックレスにイヤホンから大音量のラップが漏れている兄ちゃんが隣に座っていたら、
「あ、なんかヤバそうな人…絡まれたら絶対怖いわ。」
と席を移動しちゃいますよね。
このように、ハロー効果はポジティブにもネガティブにも作用します。
もう1つ付け加えると、一度印象を持ってしまうと、その人の本当の人間性や人となりを全く知らないのに、
勝手にその人を「〇〇な人だ」と決めつけてしまう傾向にあるということです。
「人は見た目が9割」という言葉もありますし、「人を見た目で判断してはいけない」という教訓もあります。
しかし、第一印象に左右されるのは、人間の心理上、仕方のないことです。
それと、見た目の印象だけではなく、
- 名刺の肩書き
- 出身大学
- 過去の職歴
- 役職名
- 血液型
- 年齢
etc・・・
などの少しの情報だけで、その人の仕事能力を判断してしまうこともあります。
となると、ハロー効果を活用するとしたら、二面性があります。
- 自分の印象を良くするために活用する
- 相手からの印象操作にダマされないように注意する
という2つの観点から見ていきましょう。
ハロー効果を自分に有利に活用する方法
ハロー効果は、使い方によって、相手のこちらへの信頼感を高めることができます。
なので、どんな使い方をすれば信頼感につながるか?を事前に考えておくと、より効果的に使うことができます。
例えば、僕のような製造メーカーでの営業職の場合。
初対面で得意先の担当者と会う場合、相手が求めるのは「専門性」です。
メーカーとして専門性をアピールできれば、一気に相手の信頼を掴むことができます。
そのために、自分の専門性を言葉で伝えられるように準備したり、紙面で示せるよう、可視化しておくのが良いです。
例えば、名刺交換の時。
これだと、ただただ普通の名刺交換ですよね。
なんにも自分の印象を良い風には伝えられていません。
なので、
こんな風に、経験の多さや専門性の強みなどを、初対面の相手に伝えることによって、
自分の与える印象をコントロールすることができます。
ちなみに、ビジネス以外であれば、専門性や経験の話でなくても良いです。
例えば、趣味の話や頑張っていた部活の話、出身地やハマっているデザートについてなど、初対面で話す内容によって、あなたの印象を意図するように作っていくこともできるわけです。
相手からの印象操作を受けないためには?
ここまでの話は自分主体の内容です。
逆に、ハロー効果を相手が使ってくる場合もあるわけです。
そういう時は、相手を簡単に信用してしまわないように対策が必要です。
肩書きや周りの噂(あの人は凄い)という話だけで騙されないことが大事ですね。
どうしても名刺の肩書きが〇〇本部長だったり、見た目がバシッとスーツを着こなしていると、全くその人のことを知らないのに、勝手に「凄い人だろう」と思いがちです。
そうなると、交渉時はこちらが優位に立てませんし、これから仕事を始める相手に対して、対等にスタートすることが難しくなってしまいます。
なので、まずは、そういった表面上の情報は一旦横に置いておき、気にしないこと。
それと、相手が話の中で提示してきた経験値や専門性について、それが本当かどうか?見抜いていく必要があります。
相手の専門性を見抜いて騙されない方法
騙された印象操作を受けないためには、相手の専門性を見抜くために、
会話の中で質問をしていくと良いです。
何個か質問をしていく中で、本当に相手がその分野で詳しくて経験がある人かどうか?が見えてきます。
皆さんも自分の職種に置き換えて考えてみてください。
例えば、僕の製造メーカーの分野で言えば、こんな質問です。
質問1、要約してもらう
「〇〇について率直にどう思いますか?」
「シンプルにいうと〇〇は何ですか?」
質問2、具体的な事例を聞く
「具体的にはどんなことですか?」
「どんな出来事があったんですか?」
質問3、情報の新鮮さを聞く
「今、〇〇で新しいものはあるんですか?」
「どんなものが主流なんですか?」
質問4、過去のことを聞く
「数年前の〇〇の状況はいかがでしたか?」
「昔と今はどのように違うと思いますか?」
質問5、発言のこだわりを聞く
「御社の他社と違うところはなんですか?」
「こだわっているポイントはありますか?」
この辺りの質問への回答内容が、相手が示してきた専門性や経験と合致しているなら、信頼がおける、と判断して良いでしょう。
しかし、話の内容とギャップがあるようなら注意が必要です。
ハロー効果を逆手に使ってきているかもしれませんので、鵜呑みにしないようにしましょう。
まとめ
- 目立った印象がその人のイメージを作ってしまう(ハロー効果)
- ハロー効果はポジティブにもネガティブにも作用してしまう
- ハロー効果を効果的にするには、専門性や経験を伝える
- 相手からのハロー効果は質問で確かめる